8 第1章　空想の中の鉄道、再び　9/11 10

西千曳〜後平　Canon EOS 620　SIGMA APO 400mm f5.6　RDP　1993.2

長らく冬の「縦貫詣で」をしたが、雨（雪？）男なのか、巡り合わせが悪いのか、それとも上北の地がそういう気象なのか、雪晴の日にはあまり出会ったことがない。そういう意味では、これは自分としては貴重な写真である。縦貫沿線の冬は、西方の八甲田山系から吹き下ろす冷たく強い風との闘いである。線路や道路の西側には、至る所に大きな風除けが立っている。この風除けとレールバスを一緒に撮れないかと思って見つけたのがこの場所であった。数年後の3月にこの場所を再訪してみたら、役目の終わった風除けを火にくべている光景に出会った。

　

野辺地　Canon EOS 620　SIGMA 70-210mm f4-5.6 UC　RDP　1990.2

この年は暖冬で、雪の少ない年だった。黒い鉄道防雪林の脇をぬけて、レールバスがやってきた。まだ2月の半ばだというのに、早春の雰囲気すらある。

　

後平〜坪
Canon EOS620　SIGMA 70-210mm f4-5.6 UC　RDP　1990.2

坪駅付近の踏切より。この区間もまた、アップダウンを繰り返しながら、ひたすらまっすぐ、南へ南へと走る。

　

坪川　Canon EOS 620　EF 50mm F1.8 2　RDP　1993.2

ちょうど小学生たちの下校時間帯にはち合わせた。西の空がめずらしく澄んでいる。明日は良い天気になりそうだ。小さなお客さんを見送るレールバスの顔も、心なしかホッとしているように思える。